はじめに
ふと会社の人が質問しているのを見かけたので、割と需要はあるのかなと思い、僕がローカルでやってる設定をまとめてみた。
複数 Git アカウントを使うケース
僕が所属する会社では GitHub Enterprise Server を導入しており、Enterprise のアカウントと個人のプライベートアカウントとの 2 つの GitHub アカウントを使い分けることになる。
他にも GitLab やクラウド上の Git サーバである AWS CodeCommit なんかを含めると複数の Git アカウントを使い分けるというケースは割とあると思う。
本記事はそういった場合に、どういう設定をしておけばストレスなく使い分けができるかといったポイントをまとめておく。
SSH の設定
基本的には SSH で接続するため、事前にそれぞれのアカウントで使用する公開鍵・秘密鍵を生成しておく。この記事では、鍵の作成はできている前提で省略する。1
SSH の設定は、~/.ssh/config
に定義するので、以下に Enterprise 用と個人のプライベート用の設定を示す。
前者が Enterprise アカウント用の設定で、後者がプライベートアカウント用の設定になる。
Host github.company.com
HostName github.company.com
IdentityFile ~/.ssh/id_github_rsa
User git
Host github.com
HostName github.com
IdentityFile ~/.ssh/id_github_private_rsa
User git
HostName github.company.com
の部分についてはご自身の会社の GitHub Enterprise Server のドメインを記載すれば良い。
.gitconfig のユーザの設定
Git では commit する際にユーザの情報(ユーザ名、メールアドレス)が必要になる。
ユーザの情報については、グローバルの設定として基本的に ~/.gitconfig
に設定していると思う。
[user]
name = "taro yamada"
email = "[email protected]"
しかし、上記のように会社のアカウントのユーザ情報のみを設定している場合、リポジトリを作成もしくはクローンした際に、都度手動でユーザ設定をする必要がある。
$ git config --local user.name = "private"
$ git config --local user.email = "[email protected]"
これを忘れると、プライベートのアカウントで commit したいのに誤って会社アカウントで commit してしまうというミスが起こることもある。
~/.gitconfig
で includeIf
を使うと、この問題を解決を解決できる。
[user]
name = "taro yamada"
email = "[email protected]"
[includeIf "gitdir:~/private/**"]
path = ~/.gitconfig.private
[user]
name = "private"
email = "[email protected]"
このようにすることで ~/private
配下の Git リポジトリはプライベートのアカウントで、それ以外は会社のアカウントでと切り替えて commit できる。
ただ、これも完全なソリューションではなく、配置するディレクトリを間違うと意味がないのでご自身でルールを決めて運用する必要がある。
まとめ
複数の Git アカウントをストレスフリーに使い分ける方法について紹介した。
僕の ~/.gitconfig
は dotfiles に公開しているので、良かったら是非参考にしてほしい!
参考
Footnotes
-
公開鍵・秘密鍵の作成については、こちらの記事が大変参考になると思う。GitHub で ssh 接続する手順
公開鍵・秘密鍵の生成から- Qiita ↩